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【2025】コーポレートサイトの掲載コンテンツ設計|成功事例3つの共通点からわかるポイント

コーポレートサイトの掲載コンテンツ設計

自社のコーポレートサイトに「どんなコンテンツを載せれば良いのだろう?」「もっと充実させたいけど、何をすれば良いかわからない」そう悩んでいないでしょうか?コーポレートサイトは企業の信頼性や魅力を伝える重要なツールですが、見た目だけ整えても成果にはつながりません。大切なのは、目的に沿った適切なコンテンツ設計です。

今回は、実際に成果につながった企業のコンテンツ構成や工夫点を、事例を交えて紹介します。「他社の良い例を参考にしたい」「コンテンツが足りていない気がする」と感じている方は、どのような情報を盛り込めば信頼性が高まり、問い合わせや採用などのアクションにつながるのかを学んでみてください。本記事で紹介する事例やノウハウが、あなたの会社のコーポレートサイト改善に向けたヒントになれば幸いです。

目次

アクトデザインラボが支援したコーポレートサイトの事例

はじめに、企業がコーポレートサイトにどのようなコンテンツを盛り込んでいるのか、事例をもとに解説します。当社アクトデザインラボがご支援させていただいた、次の3社の取り組み・支援事例について解説します。

  • 宿泊施設開発運営企業
  • セキュリティSaaS企業
  • コンサルティング企業

【事例1】差別化を実現した宿泊施設系企業のコーポレートサイト

宿泊施設開発・運営を手がけるこちらの企業は、他社との差別化が図れていない点に課題を抱えており、アクトデザインラボにご相談いただきました。

既存のコーポレートサイトには必要最低限のページが整備されていたものの、各ページの内容が少なく、一般的な内容に留まっていました。そこで、扱っている分野についての考え方や問題意識、どのような思いや方法論で取り組んでいるのかを言語化するために徹底的なヒアリングを実施しました。

競合他社との違いや強みを顕在化させ、初めてコーポレートサイトに訪れる人にもしっかりと伝わるよう、ヒアリングをもとにコンテンツを充実させました。徐々にクリエイティブの方向性にも独自性が現れ、明確な差別化につなげることができ、結果的にコーポレートサイトを通じた取材依頼などが増加しました。

【事例2】「中の人」の魅力を伝え、採用強化につなげたセキュリティSaaS企業

セキュリティSaaSを手がけるこちらの企業は、企業文化や企業で働く「中の人」の魅力を伝えたいという願望があり、アクトデザインラボにご相談いただきました。

現状のコーポレートサイトで、企業の技術力やサービス内容は十分に伝えられていたため、企業で働く「中の人」に焦点を当てたコンテンツを企画しました。一人ひとりにインタビューを行い、働くメンバーの写真素材もテイストや雰囲気に統一感を持たせ、チームであることを強調するコンテンツ作りを実行しました。

その結果、採用活動における企業イメージの向上に貢献し、優秀な人材の確保につながりました。さらに、従業員を大切にしていることが顧客にも伝わり、顧客からの信頼感も高まるという副次的な効果も得られたのです。

【事例3】思想と哲学を言語化し、共感を得たコンサルティング関連企業

コンサルティングを手がけるこちらの企業は、基本的なコンテンツは網羅されていたものの、代表の考え方や思想が十分に伝わっておらず、その思いを一般の方にも届けたいという願望があり、アクトデザインラボにご相談いただきました。

相談いただく前のコーポレートサイトは、「どんな思考で事業に取り組んでいるのか」「クライアントとどう向き合っているのか」といった、より本質的な情報が不足していました。そのため、企業の哲学やビジョン、独自のコンサルティングアプローチに焦点を当てたコンテンツ設計を実施しました。

会社の思想や独自のサービス価値につながる考え方、社会的意義につながる姿勢をしっかりと伝えるコンテンツを作成したことで、企業の専門性と独自の価値観が明確に伝わるコーポレートサイトに生まれ変わりました。その結果、ターゲット層からの共感を呼び、問い合わせ数の増加につながったのです。

共通点は「会社らしさを言語化し、設計に落とし込んだ」こと

これら3つの事例に共通するのは、「ただ情報を並べるのではなく、自社の“らしさ”を丁寧に言語化し、伝える構成に落とし込んでいる」という点です。会社概要やサービス紹介といった基本的な情報を整えた上で、そこに企業の哲学、社員の人柄、独自のアプローチなど、「中の人の想いや背景」を掘り下げて設計しています。

そのためには、事前のヒアリングやインタビューを通じた価値観の整理が不可欠でした。結果として、サイトを通じて企業への共感が生まれ、「取材依頼の増加」「採用応募の質向上」「問い合わせ件数の増加」といった具体的な成果にもつながっています。

コーポレートサイトに必要な基本のコンテンツ一覧

コーポレートサイトを立ち上げ運用をしていく上で、まず押さえておきたいのが「基本的なコンテンツの整備」です。どのような職種・企業規模であっても、ユーザーに企業の全体像を伝えるために必要不可欠なコンテンツがあります。

ここでは、コーポレートサイトの運用にあたって必ず押さえたい基本的なコンテンツを5つ解説します。

  1. 会社概要ページ
  2. 事業内容・サービス紹介ページ
  3. 最新ニュースページ
  4. 採用ページ
  5. 問い合わせページ

これら5つのコンテンツは、ユーザーとの接点を生む起点としての役割を果たす重要なコンテンツです。一方、もし欠けていると、ユーザーと企業とのつながりを作ることができなくなります。そのため、ここで紹介する項目がすべて揃っているかをチェックしながら、自社サイトの改善ポイントを洗い出す手掛かりとしてお読みください。

会社概要ページ

会社概要ページは、ユーザーが最初に見るページであり、企業理解を深めるための入口となる重要なコンテンツです。一般的には、次のような内容を掲載します。

  • 会社名、所在地、代表者名、設立年月日
  • 企業理念、ミッション、ビジョン
  • 沿革、主要取引先、受賞歴、認証取得状況

これらの情報を通じて、企業の成り立ちや価値観、企業規模や信頼できる企業なのかどうかを伝えることができます。

特に、企業理念やミッションは他社との違いを打ち出すことができる、自社の”らしさ”を伝える重要なポイントです。

また、受賞歴や主要取引先を掲載することで、客観的に信頼できる企業なのかどうかをユーザーにアピールできます。対外的な信頼感を高めるために、写真や動画などのビジュアル要素を交えて掲載することも効果的です。

事業内容・サービス紹介ページ

事業内容・サービス紹介ページは、自社がどのような取り組みをしているのか紹介するページであり、自社の「コアバリュー」を伝える上で最も重要なページです。掲載する内容としては、次のような要素が挙げられます。

  • 提供している事業領域や業種別のソリューション紹介
  • 製品・サービスの機能・特徴・強み
  • 対象となる顧客層や活用シーン
  • 導入することで得られるベネフィットや課題解決例

自社が、ユーザーに知ってほしいことや自社の強みを記載することはもちろん、ユーザーにとってどんなメリットがあるのかを伝えることも同じくらい重要です。

ページを作る際は、「伝えているが伝わっていない」という状況を避けるためにも、テキストだけではなく図解・動画・事例などを活用し、しっかりと情報が伝わるページになるよう心がけましょう。

また、複数のサービスを展開している場合には、サービスごとに詳細ページを用意し、ユーザーが自分に関係ある情報にすぐアクセスできるような導線設計をすることも、ユーザーにとっての使いやすさにつながります。

最新ニュースページ

最新ニュースページは、企業が現在もアクティブに活動していることを社外に伝えるための、重要なコンテンツです。BtoB向けに事業展開をしている場合、信頼性や安定性が意思決定の前提となることが多く、定期的な最新情報の更新は無意識のうちに、ユーザーに信頼感を与えます。

更新内容としては、次のような内容を掲載すると良いでしょう。

  • プレスリリースや新製品・新サービスの告知
  • 展示会やセミナーの出展・開催情報
  • メディア掲載実績
  • 経営体制や組織変更のお知らせ
  • CSR活動や地域貢献活動の紹介
  • 社内の研修実施について

これらの情報を発信していくと、新しい企業に自社のことを知ってもらえるだけでなく、既に取引のある企業からの自社に対する「イメージのアップデート」にもつながります。

更新が止まってしまうと、機会損失につながる恐れがあるため、定期的な情報更新ができるよう社内体制を整えることも大切です。また、定期的に更新された情報は検索エンジンからの評価にも良い影響を与えるため、SEO的な観点からも価値のあるコンテンツとなります。

採用ページ

採用ページは、企業ブランディングの重要な一翼を担うコンテンツです。単なる求人情報の掲載場所ではなく、企業の「従業員」に対する価値観や文化を伝えることができます。

人材不足で獲得競争が激化する中でも、「こんな企業で働いてみたい」と思ってもらえるような、共感で人を惹きつけるための重要なページです。採用ページには、次のような情報を掲載しましょう。

  • 募集職種や仕事内容、応募要件
  • 求める人物像やキャリアパスの明示
  • 社員インタビューや1日の業務フローの紹介
  • オフィス環境や福利厚生の情報
  • 選考フローや応募方法
  • 自社の理念やビジョン

特に中小・ベンチャー企業では、採用ページの情報量・質が採用の成否の鍵を握る重要なページです。採用ページを通して「従業員を大切にしている企業」「働きやすい職場環境」などをアピールできれば、顧客や取引先からのイメージアップにもつながり、副次的な効果も期待できます。

問い合わせページ

問い合わせページは、製品やサービスに関する質問のほか、取引や提携の相談といったユーザーからのアクションを受け付ける「コンバージョンポイント」であり、ビジネスの入口ともいえる重要なページです。

問い合わせページがわかりづらかったり使いづらかったりすると、問い合わせをしようと思っているユーザーが離脱してしまい、機会損失にもつながりかねません。次のポイントを意識して、問い合わせページを設計すると良いでしょう。

  • 入力項目を最小限にし、できるだけシンプルなフォームにする
  • 必須・任意の明確化、エラー表示のわかりやすさに気を配る
  • プライバシーポリシーや個人情報の取り扱いに関する記載をする
  • 問い合わせ後の対応フローや返信までの目安などを記載する
  • 営業日や受付時間、返信元メールアドレスなどを明示する

問い合わせフォームは、独立したページとして用意することもありますし、サービス紹介ページや採用ページの中に埋め込んで使うこともあります。いずれにせよ、問い合わせを獲得しなければユーザーとの接点を持つことはできないため、上述した点に注意した設計を行うようにしてください

コーポレートサイトに追加すると周りと差がつくコンテンツ一覧

先ほどは、「コーポレートサイトに必要な基本のコンテンツ一覧」について解説しました。さらに、ここで解説するコンテンツを入れると、他社との差別化を図ることができます。

「+α」として追加すると良いコンテンツは、次のとおりです。

  • セキュリティ・ガバナンス情報ページ
  • 導入企業・事例紹介ページ
  • オウンドメディア・コラムページ

これらのコンテンツは必須ではないものの、自社の業種や戦略によっては大きな武器となるケースがあります。

たとえば、BtoB向けに事業展開をしている企業の場合には、「信頼性」「専門性」「顧客のことをどれだけ思っているか」が重視されるため、差別化につながるコンテンツがあることで、問い合わせや商談への転換率にも影響を与えるケースがあります。

コーポレートサイトが単なる会社紹介で終わらず、ユーザーに「この企業と取引したい」と思ってもらえるような自社の魅力を伝える場となるよう、これらのコンテンツを意図的に取り入れてみてください。

セキュリティ・ガバナンス情報ページ

BtoB企業の中でも、特に個人情報などを取り扱う業界では、セキュリティやガバナンスに対する姿勢が取引可否・継続を左右することがあります。そのため、自社の情報管理がしっかりとなされているかを示すページを設けることは、対外的な信頼獲得に直結します。

セキュリティ・ガバナンス情報ページでは、次のような情報を掲載しましょう。

  • 個人情報保護方針(プライバシーポリシー)の明示
  • コンプライアンス体制や社内研修の実施状況
  • PマークやISMSなどの認証取得状況
  • 内部統制・情報セキュリティの方針や体制図

サイバーテロや情報漏洩リスクが高まる昨今、「安心して取引できる会社かどうか」は取引先や株主、求職者のいずれにとっても重要な判断軸となります。セキュリティ・ガバナンス情報ページを通して、自社がリスクマネジメントを徹底しているという姿勢を可視化し、競合との差別化につなげましょう。

導入企業・事例紹介ページ

自社のサービスを導入した企業を紹介したり、特定の企業にスポットライトを当てた事例紹介ページを用意したりしましょう。実績を示すことは、BtoB向けに事業展開をしている場合、企業の意思決定時に非常に有効です。

導入企業や事例紹介をするページは、新規顧客に対して「信頼の証」として見せることが可能です。導入企業・事例紹介ページには、次のような情報を掲載しましょう。

  • 導入企業名・ロゴ
  • 導入の背景(当時抱えていた課題)と自社の提案内容
  • 導入後の成果
  • 担当者の声・インタビュー形式による評価コメント

このページを作成し充実させていくにあたり、企業からの許諾を取得する必要があります。社名やロゴのほか、導入後の成果を定量数値で掲載する場合には、しっかりと書面での許諾を取得しましょう。許可を得た事例をしっかりと作り込むことで、営業資料としても再活用できる価値の高いコンテンツになります。

オウンドメディア・コラムページ

オウンドメディア・コラムページは、企業の専門性や価値観を伝えるための重要なコンテンツです。サービスや事業紹介が「自社が発信したい情報を発信する場」であれば、オウンドメディア・コラムページは「ユーザーの課題解決のための情報を発信する場」です。

ユーザーの課題解決に寄り添う「読み物」として機能させることで、自社への信頼感や親しみを育む役割を担います。掲載する内容としては、次のようなものが代表的です。

  • 自社の専門領域に関するノウハウ記事やQ&A形式のコラム
  • 業界の最新動向や法改正などの読者に有益なニュース解説
  • 顧客事例や課題を解決するまでの取り組みをストーリー仕立てで解説する記事

オウンドメディアは、SEO対策をしっかりと行うことで、自社の名前を知らないユーザーとの接点を作ることができます。検索エンジンからの流入を見込めるコンテンツであり資産となるため、継続的に情報発信をすることで、見込み顧客との接点を生み出す「集客装置」として機能するのです。

また、自社サービスに直接関係しないテーマであっても、読者にとって価値のある情報を発信することで、「この会社は知見が豊富で頼りになる」というイメージを形成することもできます。

情報提供だけで終わらせるのではなく、問い合わせや資料請求などのビジネスの成果につなげられるよう、記事の末尾やサイドバーに自然な形で次のアクションを盛り込むことも忘れずに行いましょう。

コーポレートサイトのコンテンツ構成策定手順

コーポレートサイトを新しく制作したり、リニューアルしたりする際は、いきなり制作に取り掛かるのではなく、まずは「どんな情報を、誰に、どう伝えるか」を考えながら全体のコンテンツ構成の計画を作りましょう。

あらかじめ計画を練っておくことで、必要なページ漏れや情報の過不足を防ぐことが可能となります。また、戦略を固めることでコーポレートサイト全体が一貫性を持ったメッセージを発信できるため、ユーザーにとってもわかりやすく、自社も運営しやすくなります。

次のステップで、コンテンツ構成を策定していきましょう。

  1. ターゲットとコーポレートサイトの目的を明確化する
  2. 現状と理想のギャップを分析する
  3. 社内の協力体制を調整する

ターゲットとコーポレートサイトの目的を明確化する

まずは、自社のコーポレートサイトが「誰に向けて」「何のために」情報発信するのかを明確にするところから始めましょう。そうすることで、主要なターゲット層も決まります。

目的やターゲットが不明確な状態では、何をどこに、どのように掲載すべきかという判断軸を持つことができず、場当たり的な設計になってしまいます。具体的には、次のような観点から目的と主要ターゲットを整理してください。

  • サイトを通じて得たい成果は何か
  • サイトの主なユーザー(ターゲット)は誰か
  • 成果とユーザーにとって必要な情報は何か

たとえば、BtoB向けに事業展開をしている場合、「見込み顧客に自社サービスの信頼性を伝え、問い合わせに繋げたい」という目的があるかもしれません。一方で、人材採用を強化したい企業であれば、「企業文化や働く人の魅力を伝え、応募を増やす」という目的が重視されるでしょう。

このように、目的とターゲットを最初に明確にすることで、その後のコンテンツ設計やページ構成もブレのない一貫した方針で進めることが可能になります。

現状と理想のギャップを分析する

コーポレートサイトの構成を最適化するには、理想と現実のギャップを把握し分析することが必要です。目的と主要ターゲットの整理が完了したら、現状把握を行っていきましょう。

現状把握においてすべきことは、現在の掲載コンテンツを棚卸しし、理想とする目的や主要ターゲットと照らし合わせることです。ページ構成や情報の網羅性、デザインや導線のわかりやすさなどを客観的に確認しましょう。ページごとの内容を一覧にし、何があるか・何が足りないかを可視化することが第一歩です。

コーポレートサイトがまだ存在しない場合は、現在の情報発信手段を確認し、コーポレートサイトとの役割を明確化したり、サイトに統合すべき情報を整理したりしましょう。

また、自社のコーポレートサイトを確認するだけではなく、競合他社や同業種で評価の高い企業のコーポレートサイトをリサーチすることも有効です。「他社にあって自社にない情報」や「自社だけが持つ独自性」といった観点から、自社サイトの強化ポイントを探りましょう。

こうして明らかになったギャップに対して、どの情報を新たに追加すべきか、あるいは改善・強化すべきかの優先順位をつけることで、的確なコンテンツ戦略が見えてきます。

社内の協力体制を調整する

コンテンツの制作にあたっては、広報・マーケティング部署だけで完結するものではなく、各事業部門はもちろん、人事・法務・経営企画など、社内の様々な部門からの協力が必要不可欠です。そのため、プロジェクトの初期段階から関係者を巻き込み、協力体制を整えましょう。

具体的には、各コンテンツに関わる担当者やキーマンを明確にし、目的・役割・スケジュールを事前に共有しておきます。そうすることで、制作段階での情報収集やフィードバックを円滑に進めることができます。

たとえば、「サービス紹介ページは、各事業部門に2週間後までに情報提供をしてもらう」「採用ページは人事部と連携」といったように、部門ごとの連携フローを明確にしておきましょう。

また、コーポレートサイトやコンテンツを公開した後の更新業務やメンテナンスも見据えて、担当者を固定したり運営ルールを決めたりと、社内体制の整備も並行して進めておきましょう。社内全体での合意形成と協力が得られれば、完成後も一貫した品質と方向性でコーポレートサイトを育てていくことができます。

コーポレートサイトのコンテンツ作成・運用のポイント

コンテンツ構成が決まり、コーポレートサイトが形になったとしても、そこで終わりではありません。実際に、情報を文章化・ビジュアル化する「作成フェーズ」、そしてサイト公開後の「運用フェーズ」こそが、コーポレートサイトの価値を左右します。

関係者を巻き込み、運用体制を整えてコーポレートサイトを完成させたとしても、運用体制が機能しなかったり、コンテンツ更新が滞ってしまったりすると、価値が目減りしてしまうため注意が必要です。定期的に情報が更新され、常に最新の状態に保たれているサイトは、ユーザーからの信頼も集まります。

最後に、コーポレートサイトのコンテンツ作成・運用のポイントについて、次の2点を詳しく解説します。

  • 関係部署・協力企業と連携してコンテンツを作成する
  • 体制を整え、定期的な更新を行う

関係部署・協力企業と連携してコンテンツを作成する

サイトに掲載するコンテンツは、単に情報を並べれば良いものではなく、読み手に対して正確でわかりやすく信頼される形で伝える必要があります。そのため、情報を主に発信していく広報・マーケティング部署だけでなく、専門知識を持つ部署との連携は欠かせません。

また、場合によっては協力企業と連携してコンテンツを作成することも視野に入れておきましょう。具体的に連携すべき部署や部門は次のとおりです。

  • 各事業部
  • 採用担当や人事部門
  • 法務や経営企画
  • 必要に応じて外部ライターやカメラマン、代行・コンサルティング企業

コンテンツを作成するだけではなく、社内でレビュー体制を整えることも重要です。誤解を招く表現や古い情報が含まれていないかを複数人でチェックし、必要に応じてリーガルチェックを挟むことで、トラブルを未然に防ぐことができます。

信頼できる社内の関係者、社外の協力企業の力を借りて、コンテンツ作成に取り組みましょう。

体制を整え、定期的な更新を行う

コーポレートサイトは公開したら終わりではなく、企業の情報発信力が問われる「公開後」がスタートです。

社内の最新情報やコラム記事などの情報の鮮度が保たれていることは、訪問者にとって信頼に足る証拠となり得ます。そのため、次のような運用体制をあらかじめ整えておきましょう。

  • サイト運営の担当者・チームを明確にする
  • 更新フローや承認ルールを文章化する
  • 定期更新の目安を決める

また、運用段階では「アクセス解析」や「問い合わせ内容の解析」も必要です。予め設定した目的を達成しているのか、ターゲットが訪れているのかを確認し、必要に応じてコンテンツの方向性を考えなくてはなりません。

どのページが読まれているのか、ユーザーはどの情報に関心があるのかをチェックし、定量データ・定性データの双方から、コンテンツの改善や新規追加を検討することで、より効果的なサイト運営につながります。更新の負担を最小限に抑えつつ、ユーザー目線で価値のある情報提供を継続していくことが、コーポレートサイトを「企業の資産」として機能させるための鍵となります。

まとめ

コーポレートサイトは、企業の信頼性や魅力を伝える「会社の顔」として重要な役割を担います。だからこそ、「誰に何を伝えたいのか」を明確にし、戦略的にコンテンツを設計・配置することが求められます。

基本のページに加えて、事例紹介やオウンドメディアなど差別化につながるコンテンツを取り入れることで、自社の価値をより深く伝えられるサイトになります。その際は、いきなり制作に入るのではなく、目的やターゲットの明確化、現状とのギャップ分析を行い、計画的に構成を練ることが成功の鍵です。社内での連携が難しい場合は、外部パートナーとの協力も視野に入れましょう。

そして、何より公開後も定期的な更新や改善を続けることで、成果につながるサイトに育っていきます。自社サイトの方向性に迷った際は、今回紹介した事例や構成を参考に、まず一歩を踏み出してみてください。

当社アクトデザインラボのコーポレートサイト設計支援は、お客様のビジネス目標を深く理解し、ターゲットユーザーに最適な体験を提供することで、サイトの成果最大化に貢献します。少しでもご興味をお持ちの方は、お気軽に当社までお問い合わせください。

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