コンテンツSEOを続けて記事も十分に増やしてきたのに、成果が思ったように伸びておらず、「頭打ち感」を抱えていませんか?
多くのBtoB・Webメディアが、あるタイミングで必ずこの「伸び悩みフェーズ」に直面します。しかし、そこでやみくもに記事数を増やし続けたり、大規模リニューアルに走ったりしても、期待したほど成果が変わらないことが少なくありません。
今回は、コンテンツSEOが頭打ちになる主な原因を整理したうえで、現状を数字と構造で可視化するための分析ステップ、頭打ちを突破する具体的な打ち手・改善策とKPI設計、コンテンツSEOを起点にした“次の一手”のチャネル戦略について、プロのマーケター向けに体系立てて解説します。
「何から変えれば良いのか」「次の一手をどう設計すべきか」を、今日から動けるレベルまで具体化したい方は、ぜひ読み進めてみてください。
そもそもコンテンツSEOの「頭打ち」とはどんな状態?
コンテンツSEOの頭打ちとは、「これまでの取り組みでは成長が続きにくい段階に入ったサイン」であり、決して失敗ではありません。多くの場合、次のように“成果が伸びにくくなった状態”として現れます。
- 記事数は増えているのにPVやCVが横ばいで推移している
- 毎月記事を公開しているのに、成果のインパクトを感じられない
- 右肩上がりだったGoogle Analyticsの数値が、最近は停滞している
まずは、自社や担当者が「頭打ちだ」と感じる理由を言語化してみてください。言語化することで課題構造が見え、原因の特定や施策立案がスムーズになります。
そして重要なのは、頭打ちを「終わり」と捉えるのではなく、「量で伸ばす段階から質・設計・導線・チャネル連携を見直す段階へ進むタイミング」と捉えることです。たとえば、「量産フェーズから設計改善フェーズへ」といったように、今後のアクションを大きく切り替えるきっかけと考えることができます。
コンテンツSEOが頭打ちになる主な原因
コンテンツSEOが頭打ちになるのは、多くのサイトが成長の停滞フェーズに入るためであり、その背景には複数の要因が重なって進行しているケースがほとんどです。ここでは、その代表的な原因を整理し、自社が抱える「頭打ち感」の正体を特定しやすくします。
- 記事数は増えているがPVやCVが横ばいだから
- 自社記事の順位が下がってしまったから
- 市場やユーザーの変化にコンテンツが追いついていないから
- 競合がコンテンツやブランドを強化し、相対的な評価が下がっているから
- サイト構造や内部リンクが整理されておらず、評価が分散してしまっているから
記事数は増えているがPVやCVが横ばいだから
最も多いのが、記事数は順調に増えているにもかかわらず、PVやCVが伸びていないケースです。初期フェーズでは記事数を増やすだけで一定の成長が見込めますが、ある段階からは「量を増やした分だけ成果が伸びる」状態ではなくなります。
量では突破できない頭打ちポイントに達しているため、この段階では「記事の役割設計」や「CV導線の見直し」へ軸足を移す必要があります。
自社記事の順位が下がってしまったから
もう一つわかりやすい兆候が、以前上位表示されていた記事の順位が徐々に下がってくるケースです。
Googleなどのコアアルゴリズムアップデートや競合の強化により、3位→5位→8位と落ちていくと、特に中核記事は流入やCVの減少につながり、サイト全体の伸び悩みを引き起こします。
これは記事単体の問題ではなく、市場環境や競合状況の変化に対してコンテンツが追随できていないサインと捉えるべきです。
市場やユーザーの変化にコンテンツが追いついていないから
市場やユーザーニーズが変化しているにもかかわらず、記事が数年前の前提を引きずったままの場合、コンテンツは急速に役に立たなくなります。情報の古さは離脱率や滞在時間に影響し、検索エンジンからの評価も低下していきます。
たとえば、次のような変化が起きているのに記事が更新されていない場合、読者にとって価値を提供しづらくなります。
- 法改正や業界ルールの変更で情報が古くなっている
- プロダクトやプラン構成が変わったのに、記事の前提が昔のまま
- 市場が成熟し、ユーザーが基礎情報ではなく“より実践的なノウハウ”を求める段階に移っている
こうしたギャップが蓄積すると、かつて安定していた記事でもパフォーマンスが落ち始めます。「以前はよく読まれていたのに最近成果が下がった記事」が増えている状況は、市場やユーザーとのズレが発生している強いサインといえます。
競合がコンテンツやブランドを強化し、相対的な評価が下がっているから
自社の内容が変わっていなくても、競合がコンテンツ品質やブランド力を強化することで相対評価が低下するケースも増えています。専門性の高い記事、事例や実績の充実、信頼性を裏づける情報が強化されているサイトが増え、ユーザーが比較した際に「よりわかりやすい」「より信頼できる」と評価されやすくなります。
- 競合が優位に立つポイントの例としては、以下のようなものがあります。
- 競合の記事のほうが深く・具体的で・わかりやすく課題を解決している
- 事例・実績・受賞歴・メディア掲載など、信頼性につながる情報量が競合の方が多い
このように、絶対的な質が落ちていなくても、市場全体のレベルが上がることで相対評価が低下し、順位やクリック率、CVRがじわじわ下がることが頭打ちの大きな要因になります。
サイト構造や内部リンクが整理されておらず、評価が分散してしまっているから
記事数が増えるほど、サイト構造や内部リンク設計が追いつかず、評価が分散してしまう構造的な問題が起きやすくなります。カテゴリが曖昧だったり似たテーマの記事が乱立していたりすると、検索エンジンもユーザーもサイト全体像を把握しづらくなります。
次のような状態は、特に頭打ちを引き起こしやすい兆候です。
- カテゴリ構造が曖昧で、ユーザーもクローラーもサイト全体を理解しづらい
- 重要なハブ記事に内部リンクが集まらず、関連ページが点在している
この構造が続くと、検索エンジンの評価蓄積は弱まり、ユーザーの回遊性も低下します。コンテンツ単体の質とは無関係に、サイト全体の成長を阻害してしまう典型的なパターンです。
頭打ち状態を可視化するための現状分析ステップ
頭打ちの原因をより正確に把握したい場合や、まだ原因が曖昧な状態だと感じている場合は、「数字」と「構造」の両面から現状を可視化することが有効です。これから紹介するステップを踏むことで、どの指標がどれだけ理想からズレているのか、その原因がどのページ・UI・導線にありそうかを明確にできるようになります。
結果として、改善効果の高い箇所を特定しやすくなり、再現性のある改善サイクルを回しやすくなるため、本章の3ステップを取り入れてみてください。
- ①実際の数値とKPIをチェックし、改善が必要な項目を特定する
- ②改善が必要な項目の構成要素を抜き出し、数値をチェックする
- ③ユーザー体験とCV導線の観点から、課題箇所を特定する
①実際の数値とKPIをチェックし、改善が必要な項目を特定する
最初のステップは、「どの数値が頭打ちになっているのか」を明確にすることです。
まず設定しているKPIと実績値を一覧化し、どこにギャップがあるのかを視覚的に確認します。代表的な指標には、次のようなものがあります。
- コンテンツSEO全体のCV数(問い合わせ数、資料請求数など)
- CV発生を狙っている記事のPV・CVR
- 指名検索数やオーガニック経由のセッション数
ここでは、細かい数値すべてではなく「CVに近い指標」を優先的にチェックすることが重要です。CVから遠い指標だけを基準に施策を打っても、頭打ち解消につながらないケースが多いため、まずは改善優先度を判断する軸を持つ必要があります。
ステップ①のゴールは次の状態にすることです。
- 目標値(KPI)と実績値を並べて比較できている
- 想定より悪い指標がリストアップされている
- その中でもCV・CVRなど“CV寄りの指標”が明確になっている
この整理ができれば、「何から改善すべきか」が自ずと見えてきます。
②改善が必要な項目の構成要素を抜き出し、数値をチェックする
次のステップでは、①で改善が必要と判断した指標をさらに分解し、構成要素ごとに数値を確認します。単に「CVが少ない」「PVが少ない」と見るのではなく、その裏側でどの要素が影響しているかを明らかにするイメージです。
たとえば、「CV記事のPVが少ない」場合は、次のような観点で数値を確認します。
- 主要キーワードでの検索順位
- 検索結果でのクリック率
- 主要キーワードの月間検索ボリューム
逆に、「PVはあるのにCVが少ない」場合は、次の観点が構成要素になります。
- 滞在時間やスクロール率(どれだけ読まれているか)
- どこで離脱しているか(ヒートマップで確認)
- CTAボタンのクリック率やフォーム完了率
ステップ②のゴールは次の状態です。
- 改善対象となる指標が定義されている(例:CV数)
- その構成要素が明確になっている(例:PV、CVR、CTAクリック率、フォーム完了率)
- 各構成要素の現状値が揃っている
ここまで整理できれば、「ユーザーがどの段階で落ちているのか」を特定でき、次の打ち手が具体化します。
③ユーザー体験とCV導線の観点から、課題箇所を特定する
ステップ③では、②で「どの数字が落ちているか」を把握した前提で、実際のページをユーザー視点で見直します。ユーザーがどこで迷い、どこで離脱するかを構造的に把握するため、次のポイントを確認します。
- ファーストビュー(FV)
- 見出し構成
- CTA(ボタン・バナー)
- フォーム
さらに、Clarityなどのヒートマップやセッションリプレイも有効で、次のような動きが把握できます。
- どのセクションでスクロールが止まっているか
- どのリンク・ボタンがよく/ほとんどクリックされていないか
- PCとスマホで挙動が異なっていないか
これらの分析を通じて、次のような課題を具体的なレベルまで特定できます。
- そもそも上位に上がらず読まれていないページなのか
- 読まれているが中盤で離脱されているのか
- フォームまで到達しているが途中で離脱しているのか
こうして③まで進めることで、「なんとなく記事を増やす」「デザインを変えてみる」といった場当たり的な改善ではなく、「もっとも効果が出る箇所をピンポイントで改善できる状態」をつくれます。
コンテンツSEOの「頭打ち」を突破する打ち手・改善策5選
コンテンツSEOの頭打ちは、単に記事数が不足しているからではなく、「これ以上記事を量産するだけでは伸びにくいフェーズに入ったサイン」と捉えることが本質的です。ここでは、新規記事の追加に依存せず、既存コンテンツ・サイト構造・CV導線・E-E-A-Tの強化によって突破を図るための5つの打ち手を紹介します。
- ①データと検索意図をもとに「優先リライト対象」を決め実施する
- ②テーマ設計とサイト構造を見直し評価を集約させる
- ③CV導線とCTAを強化し「読むだけ」で終わらない記事にする
- ④市場・ユーザーニーズの変化に合わせてコンテンツをアップデートする
- ⑤E-E-A-Tと事例・実績の見せ方を強化し、競合との差別化を図る
すべてを同時に行う必要はないため、自社の状況に合ったものから優先的に取り組んでください。
①データと検索意図をもとに「優先リライト対象」を決め実施する
成果が停滞しているときは、新規記事よりも「既にCVが発生している、または過去に成果を生んだ記事」へのテコ入れが短期的なリターンにつながりやすい傾向があります。まずはデータを確認し、次のような「リライト優先度の高い記事」を特定しましょう。
- CV数・CVRが徐々に落ちてきている記事
- 昔は上位だったが、最近順位が下がっている記事
- PVはあるのにCVRが極端に低い記事
こうした記事には、次のような観点でリライトを行います。
- 最新情報の反映(法改正・仕様変更・実績の追加)
- 検索意図に沿わせた見出し構成の再整理
- 競合との差分から「不足している論点」の補強
ポイントは、「古そうだからリライトする」のではなく、データと検索意図を基準に「投資対効果の高いリライト対象」に絞ることです。これにより、少ない工数でCV向上やKPI改善につながりやすくなります。
②テーマ設計とサイト構造を見直し評価を集約させる
コンテンツが増えるほど、似たテーマの記事が乱立しやすくなり、検索エンジンからの評価が分散してしまいます。そこで、テーマ設計とサイト構造を見直し、「正しく評価が集まる構造」を整える必要があります。具体的には、次のような施策が有効です。
- カテゴリ構造を再定義し、「何の専門サイトか」を明確化する
- ハブ記事(総論)とサテライト記事(各論)をクラスターとして整理する
- 関連性の高い記事同士を内部リンクでつなぎ、“情報のまとまり”として伝える
これらを実行することで、次のようなメリットが得られます。
- 類似内容の記事が1つの強い記事に統合される
- ハブページに評価が集中し、重要キーワードで上位表示を狙いやすくなる
- ユーザーにとっても必要な情報に辿り着きやすくなる
テーマごとのまとまりに再設計することで、順位改善とKPI向上の両方が期待できます。
③CV導線とCTAを強化し「読むだけ」で終わらない記事にする
PVが伸びてもCVにつながらない場合、記事が「読むだけのコンテンツ」に留まっている可能性があります。記事を「次のアクションにつなげる装置」に変えるため、CV導線とCTAを次の観点で見直しましょう。
- 文末に、資料DL・問い合わせ・関連記事など明確な次アクションを設置しているか
- 本文中の“山場”に、チェックリスト・ホワイトペーパーなどへの導線を挟めているか
- CTA文言が「◯◯にお困りなら、まずは◯◯をご覧ください」といったベネフィット訴求になっているか
またCVは問い合わせや資料請求だけではありません。興味度が浅いユーザー向けに、次のような“中間CV”を用意することで関係構築の入り口を増やせます。
- ニュースレターへの登録
- テンプレートやチェックリストのダウンロード
- 関連ウェビナーの申し込み
PVを集められるようになったら、次は「事業に貢献するCV装置としての記事」に作り替える段階へ進みましょう。
④市場・ユーザーニーズの変化に合わせてコンテンツをアップデートする
市場やユーザーのニーズは、法改正・プロダクトの改定・競合の変化などによって常にアップデートされます。記事がその変化に追いついていないと、内容の良し悪しに関わらず評価が下がり、古い情報が原因で機会損失が生まれます。
そのため、次のような仕組みを整えてタイムリーに改善できる状態をつくりましょう。
- 毎月・四半期ごとに重要キーワードのSERPと競合記事を確認する
- 法改正や仕様変更があったタイミングで関連ページをまとめて更新する
- よくある質問や問い合わせの変化から、必要な論点を記事に追加する
これにより既存記事の価値を保ちつつ、常に「今のユーザーが求める情報」へアップデートできます。また大規模リニューアルは負荷が高いため、「定期チェック → 小さく改善」という形にすることで継続しやすくなります。
⑤E-E-A-Tと事例・実績の見せ方を強化し、競合との差別化を図る
近年のGoogleは「情報の質」に加えて、「誰がどの経験をもとに語っているか」を重視しています。特にBtoB領域ではE-E-A-Tの強化がCVRにも直結するため、専門性・信頼性の裏付けを積極的に示していく必要があります。
有効な施策としては次のものが挙げられます。
- 著者情報・監修者情報の明示
- 導入事例・お客様の声・改善率などの数字を提示
- 受賞歴・メディア掲載・公的機関との連携といった第三者評価を掲載
さらに「経験(Experience)」は、自社の体験だけでなく、ユーザーやクライアントの事例を通じて補強することもできます。これらの情報があるだけで記事の説得力は大きく向上します。
競合がコンテンツ量・ブランド力を強める中、単なるまとめ記事では差別化が難しくなっています。だからこそ、「誰が・どの立場で・どの経験をもとに語るコンテンツなのか」を明示し、「選ばれる理由」を示すことが頭打ち突破の重要な要素になります。
コンテンツSEOのKPI・ゴールを見直し、PDCAを高速で回そう
頭打ちを未然に防ぎ、もし停滞してもすぐに改善施策へ移れるようにするためには、「狙って伸ばす指標を明確にし、それに基づいてPDCAを回せる体制」を整えることが必須です。そのためには、まずKPIの定義と改善目標の設定を言語化し、施策を定量的に評価できる状態をつくる必要があります。
ここでは、KPI・ゴールの決め方と、PDCAを高速で循環させるためのポイントを3つのステップに分けて解説します。
- 「どの数値を、いつまでにどうしたいか」を決めてから動く
- 施策は“ミニマム単位”で実行し、一度に変えすぎない
- 結果と学びを改善ログとして蓄積し、マニュアル化する
「どの数値を、いつまでにどうしたいか」を決めてから動く
最初に行うべきことは、「どの数値を、いつまでに、どれほど改善したいのか」を具体的に設定することです。たとえば、次のように指標・目標値・期限をセットで決めることが重要です。
- 「資料請求のCV数を、3ヶ月で120件→180件に増やす」
- 「問い合わせフォームのCVRを、1ヶ月で1.5%→2.0%に改善する」
このとき、「1施策1KPI」という原則を徹底し、例として「CTA文言の変更 → 1ヶ月でCVR+0.5ptを目指す」「CV地点を問い合わせから資料DLへ変更し、CV数○件を目標にする」といったように、何を検証する施策なのかを明確にします。
目標設定が曖昧なまま施策を打つと、「なんとなく良くなった気がする」という感覚的な議論に陥りやすく、改善の蓄積も途切れてしまいます。そのため、PDCAを高速で回すには、Planの段階で指標と期限まで言語化しておくことが前提条件となります。
施策は“ミニマム単位”で実行し、一度に変えすぎない
次のポイントは、施策を「ミニマム単位」で実行し、一度に多くの要素を変えすぎないことです。
Web改善では複数の要素を同時に変えてしまうと効果測定が困難になり、どの変更が成果に寄与したかわからなくなります。再現性ある学びを得るためには、小さく検証し数字を見るという姿勢が欠かせません。
たとえば、次のような施策がミニマム単位に適しています。
- CTAボタンの文言だけを変更し、1〜2週間単位で反応を見る
- フォームの入力項目を2つだけ削減し、CVRの変化をチェックする
- ファーストビューのコピーを差し替え、スクロール率・直帰率の推移を見る
このように、効果が大きそうで変更しやすい箇所から「小さくテスト → 数字を見る → 次の手を決める」という改善サイクルを取ることで、無駄なリスクを回避しながら学びを積み重ねられます。
逆に、デザイン・構成・CTA・フォーム・導線などを一度に変更すると、改善・悪化の理由が特定しづらくなり、成果の再現性が得られない点が大きなデメリットになります。高速でPDCAを回すには、施策を細分化し、段階的に検証していく姿勢が不可欠です。
結果と学びを改善ログとして蓄積し、マニュアル化する
最後のポイントは、施策の結果と学びを「改善ログ」として継続的に蓄積し、将来的にマニュアル化することです。テストを繰り返しても、誰が何を行いどのような結果になったのかが記録されていなければ、過去の検証が活かされず同じ失敗や議論を繰り返してしまいます。
ログ化はシンプルな形式で十分で、たとえば次のようなフォーマットで管理できます。
- 担当者
- 施策内容
- 実施期間
- 対象指標
- 結果
- 学び
- 次のアクション
これらをスプレッドシートなどで一元管理し、月次・四半期といったタイミングで定期的に振り返ることで、「自社で効きやすいパターン」や「避けるべき施策傾向」が明確になります。ログが一定量たまった段階で、成功パターンをマニュアル化(テンプレ化)しておけば、担当者が変わっても同じ改善サイクルを維持しやすくなります。
コンテンツSEOで成果を伸ばし続けるには、単発の「当たり施策」を探すのではなく、学びが累積する改善プロセスを組織の資産として持てるかどうかが重要な分岐点になります。
コンテンツSEOを軸に「次の一手」を打つチャネル戦略
資産として活用できる記事が一定量そろってきた段階では、「検索で読まれて終わり」にせず、他チャネルへ展開していくことで成果をさらに伸ばすフェーズへ移行することが重要です。ポイントは、同じコンテンツをただ使い回すのではなく、「再編集して別チャネルで活躍させる」発想を持つことです。
こうすることで工数を最小限に抑えつつ、新規リードとの接点や既存見込み顧客とのタッチポイントを増やせます。ここでは、コンテンツSEOを軸としながら他チャネルと組み合わせて成果を最大化するための4つの打ち手を解説します。
- メルマガ・SNS・セミナー・動画などに二次利用する
- SEOと広告・SNSを組み合わせる
- ホワイトペーパー・セミナーなど「コンテンツの器」を増やす
- インサイドセールス・営業との連携で読者にアプローチする
メルマガ・SNS・セミナー・動画などに二次利用する
SEO記事は、ポイントの抜き出しや構成の再編集によって、さまざまなチャネルへと二次利用できる汎用性の高いコンテンツです。代表的なチャネル活用例は次のとおりです。
- メルマガ:記事の結論や要点を箇条書きで整理して配信する
- セミナー(ウェビナー):図表や重要パートをスライド化し解説素材として活用する
- SNS:見出し単位で分解し、カルーセル投稿やショート動画として展開する
1つの記事を起点に、テキスト(メルマガ)、画像(図解・スライド)、動画(解説クリップ)へ発展させれば、少ない工数で多面的な接点を広げられます。「まずはよく読まれている記事から順番に二次利用する」といった運用ルールを決めると、継続しやすくなります。
SEOと広告・SNSを組み合わせる
コンテンツSEOは中長期の成長に強い一方、短期的な成果は得にくいため、広告やSNSと組み合わせることで加速させる戦略が有効です。特に「良いコンテンツほど、費用をかけてブーストした方がROIが高まる」ケースも多く見られます。広告といっても種類は幅広いため、例えば次の施策が考えられます。
- 反応の良い記事をディスプレイ広告やSNS広告で配信しリーチを拡大する
- 指名検索や資料請求への誘導率が高い記事を、リターゲティング広告の遷移先に活用する
一方向の「SEOで成果 → 広告に流用」だけでなく、その逆も有効です。たとえば、SNSで「いいね」や保存数が多いテーマを、SEO記事として深掘りするなど、チャネル同士を相互補完させることで、より安定的に成果を積み上げられます。
ホワイトペーパー・セミナーなど「コンテンツの器」を増やす
記事単体で完結させず、ホワイトペーパー化やセミナー化など「より深く知りたいユーザー向けの器」を増やすことで、リード獲得やナーチャリングに直結する接点を創出できます。具体的には、次のような取り組みが効果的です。
- 記事テーマを発展させたホワイトペーパー(PDF資料)
- 記事内容を土台にしたウェビナー
- 実務で使えるチェックリストやテンプレートのダウンロード資料
これらはリード情報の取得につながり、既存見込み顧客のナーチャリングにも役立ちます。記事の末尾や本文中に「詳しく知りたい方はこちら」といった導線を設置すれば、「読むだけ」だったユーザーを資料DLやウェビナー参加といった次のアクションへ自然に誘導できます。同じテーマでも、ユーザーの興味段階や情報収集スタイルに合わせて提供できる範囲が広がり、より多様なユーザー層へリーチ可能になります。
インサイドセールス・営業との連携で読者にアプローチする
コンテンツSEOをマーケティングだけで完結させるのではなく、営業部門(インサイドセールスやフィールドセールス)と連携することで、売上に直結する施策として価値を高められます。特に以下のような連携は双方にとって大きなメリットがあります。
- よく読まれている記事やCVに近い記事を営業へ共有し、商談前後の“教材”として活用してもらう
- 資料DLやウェビナー参加者へ、インサイドセールスがフォローコールやメールでアプローチする
検索ボリュームが大きく流入数も多いSEO記事は、見込み顧客が何に関心を持っているかを示す「シグナル」そのものです。このデータを営業と共有することで、「どのテーマが商談につながりやすいか」「どのコンテンツを送ると意思決定が進むか」といった勝ち筋が明確になります。
マーケと営業を前提に連携させる運用に切り替えることで、アクセス増加だけでなく、売上インパクトのある取り組みへ進化させられます。
アクトデザインラボのコンテンツSEO支援事例
ここからは、実際にアクトデザインラボが関わった案件の中から「一工夫で成果が一段上がった」ケースを3つピックアップしてご紹介します。
いずれの事例も、単に入札金額を変更したり予算を増やしたりするだけではなく、少し視点を変えることで問い合わせの“質と量”を同時に伸ばした事例です。自社の状況に近いものがないか探しながら、自社のリスティング運用の参考にしてみてください。
事例1:メディアリニューアルで自然検索流入2倍・問い合わせ3倍に成長した商社
まず1つ目に紹介するのは、商社の事例です。
この商社は、ニッチな領域を扱っていたため、一定数の記事執筆を実施した後に新規記事の執筆を停止していました。それによって自然検索流入が減少し、問い合わせ獲得につながらない状態となっていました。
そこでアクトデザインラボは、競合分析をした上でメディア自体のリニューアルを提案。担当者とともに、メディア名の変更や狙っていくべきキーワードの選定、SEO評価の改善を意識した階層構造の調整を実行しました。
その結果、リニューアル後に記事追加を始めてから、3ヶ月ほどで自然検索流入が再び上昇。1年後には2倍の流入を獲得するメディアへと成長を遂げました。また、課題であった問い合わせ獲得率の向上施策も併せて行ったことで、SEO経由の問い合わせ数は施策を実施する前の3倍まで増加しました。
この事例から学べることは、競合分析とキーワードの棚卸しを行い、自社が取るべき領域を再定義することの重要性です。
自社サイトでも、 次のような観点で見直してみると、「次に足すべきコンテンツ」と「整えるべき構造」が見えてくるでしょう。
- 対策していたキーワード領域が本当に“やりきった”状態なのか
- 競合が新たに取り始めているキーワードはないか
- メディア全体のコンセプトや階層構造が今の戦略に合っているか
事例2:競合過多の市場で、自然検索流入が20倍に増加した葬儀関連企業の事例
続いて紹介する事例は、葬儀関連企業の事例です。
この企業は、サイト内で構造的なSEO施策を継続的に実施していたものの、成果につながっていませんでした。改善施策を実行しようにも、競合が多く強いため、着手すべきことがわからず課題を抱えていました。
そこでアクトデザインラボは、まず競合の検索上位ページを徹底的に分析し、「どのキーワードで、どんな切り口のコンテンツを出していくべきか」をリサーチ。ターゲット層を明確にしたキーワードリストの作成や、記事コンテンツの構成の整理を行うなど、サイト全体のリニューアルに踏み切りました。
その結果、記事の追加を始めてから約2ヶ月で自然検索流入が伸び始め、1年後には施策前の約20倍という大きな伸びを実現しました。さらに、ターゲット層を明確にしたコンテンツ作りが功を奏し、有効な問い合わせの獲得も実現。「数が多いだけでなく質の高いリード」が集まる状態をつくることができました。
この事例から学べることは、「強い競合が多い市場でも、ターゲットとキーワードを絞り込めば十分戦える」という点です。
自社に置き換えるなら、次のステップで、闇雲な記事量産ではなく「狙って取りに行くコンテンツSEO」にシフトしていくという観点を視野に入れてみてください。
- 自社が本当に獲得したいターゲット像を明文化する
- ターゲットが検索しそうな“具体的なシチュエーション”をキーワードに落とし込む
- サービスサイトの構造や説明コンテンツを、ターゲットに合わせて組み直す
まとめ
コンテンツSEOにおける「頭打ち感」は失敗ではなく、質や設計、チャネル連携を見直すべき成長のサインです。しかし、その原因を明確にせず感覚的に悩み続けても状況は変わらないため、まずは現状を分析し、改善ポイントを特定する姿勢が欠かせません。
数値とサイト構造から原因を特定し、優先度の高い部分から改善を進め、記事単体ではなく他チャネルとの連携まで視野に入れて設計することが、次のステージへ進むための基本となります。
大掛かりな施策がすぐにできないと感じる場合でも、小さなテコ入れから始めることで十分に変化を生み出すことができます。データを基盤にした優先リライトの実施や、検索意図の再整理、導線やCTAの改善など、記事を「読むだけで終わらない構造」へと整える取り組みは、短期的にも効果を発揮しやすいアクションです。こうした小さな改善の積み重ねこそが、停滞を突破し成長へ向かう大きな推進力になります。
自社だけでは現状の整理や改善方針の設計が難しいと感じる場合は、アクトデザインラボの支援をぜひご活用ください。コンテンツSEOの現状診断から改善戦略の構築まで、一貫したサポートをご提供し、貴社のSEO成果を着実に向上させるためのお手伝いをいたします。

