「LPに誘因はできているのに、なかなかコンバージョンにつながらない」「CVR改善策を実施したけれど、いずれも成果がでない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか?
LPはただ作るだけでは成果は出ません。ABテストを繰り返しながら最適化を図っていく必要があります。また、やみくもにテストをするのではなく、手順に沿って実施することが大切です。そこで、この記事では、次の内容について解説します。
- LPのCVRの基本情報
- CVRを改善する4つのステップ
- CVRを改善する8つの方法
- CVRを改善するための4つのコツ
- CVR改善に役立つツール5選
- CVR改善事例
正しい手順と方法を知って、成果の出るLPを完成させましょう。ぜひ最後までお読みください。
LPのCVRとは?
LPのCVRとは何のことを指すのでしょうか?まずは、用語の定義を解説します。
LP(Landing Page)とは、Web広告などの集客施策の遷移先ページのことを指します。CVR(Conversion Rate)はコンバージョン率のことで、LPにおけるコンバージョンは、商品購入やお問い合わせ、資料請求など企業側が期待する何らかのアクションのことです。
つまり、LPのCVRとは、LPを訪れた人のうち何%の人がコンバージョンに至ったかという成果を表す指標になります。
CVRの計算方法
CVRは次の計算式によって求められます。
- CVR=コンバージョン数÷セッション数×100%
コンバージョン数、セッション数はGoogle アナリティクスなどの解析ツールの画面から見ることができます。
たとえば、LPのセッション数が10,000で、コンバージョン数が100の場合、CVRは1%になります。当然ですが、セッション数が同じでも、CVRが2%に上がるとコンバージョン数は200になります。このように、CVRを改善することは成果に直結します。
LPのコンバージョンの例
コンバージョンは、Webサイトの目的や商材によってさまざまです。たとえば、次のようなものが挙げられます。
サイトの種類 | コンバージョン |
---|---|
ECサイト | 商品購入 |
コーポレートサイト | 問い合わせ |
マッチングサイト | マッチング |
旅行・宿泊サイト | 予約 |
不動産サイト | 資料請求、問い合わせ |
コンバージョンを何に設定するかによって、コンバージョンに至るまでのユーザーの行動や必要な時間は異なるため、CVR改善のためにすべきことやCVR改善の難易度も異なります。まずは、Webサイトの目的にあったコンバージョンを設定できているか確認しましょう。
【業界・商材別】LPの平均CVR
先ほど解説したように、サイトの種類によってコンバージョンを何に設定するかが異なるため、CVRにも差が出ます。業界・商材別のLPの平均的なCVRは下の表のようになるため、CVRの目標値を設定するときの参考にしてみてください。
業界・商材 | 平均CVR(検索) | 平均CVR(広告) |
---|---|---|
自動車 | 6.03% | 1.19% |
BtoB | 3.04% | 0.80% |
消費者サービス | 6.64% | 0.98% |
マッチングサービス | 9.64% | 3.34% |
Eコマース | 2.81% | 0.59% |
教育 | 3.39% | 0.50% |
金融・保険 | 5.10% | 1.19% |
健康・医療 | 3.36% | 0.82% |
家庭用品 | 2.70% | 0.43% |
法律 | 6.98% | 1.84% |
不動産 | 2.47% | 0.80% |
テクノロジー | 2.92% | 0.86% |
旅行・娯楽 | 3.55% | 0.51% |
参考ページ:Google Ads Benchmarks for YOUR Industry(The WordStream Blog)
LPのCVRを改善する4つのステップ
LPを立ち上げても思うようにCVRが伸びないということはよくあります。その際、やみくもに改善策を実施するのではなく、手順に沿って進めることが重要です。ここで紹介する4つのステップを実践してみてください。
- ステップ①:CVRが低い原因を探る
- ステップ②:改善策を決める
- ステップ③:効果検証をする
- ステップ④:スピーディーにPDCAを回す
ステップ①:CVRが低い原因を探る
Google Analyticsなどを活用して現状を分析し、CVRが低い原因を探ります。原因がはっきりわからない場合も多いですが、まずは課題がありそうな箇所をリストアップしていきましょう。次のポイントを順番に確認していきます。
- 流入キーワード
- ページの表示速度
- ユーザー属性
- アクセスしているデバイス
- 直帰率
- 滞在時間
- 離脱ポイント
- CTAボタンのクリック率
定量的な分析と併せて、定性的な分析も大切です。チームメンバーなどに協力してもらい、LPを確認してみましょう。
確認する際は、ユーザーになったつもりで、LPを訪問してからコンバージョンに至るまでに、どんなことを考えるか、どんな情報を欲しがっているかを意識しながら確認することが大切です。使いづらい部分や気づいたことを共有し、定量分析の結果と併せて課題を明確にします。
ステップ②:改善策を決める
ステップ①で見つかった課題に対して仮説を立て、実施する改善策を決めます。
たとえば、「直帰率が高く、ページ滞在時間が短い」という課題が見つかった場合、「広告経由で訪問したが、欲しい情報と違ったためすぐに離脱してしまっている」という仮説を立て、改善策として「ファーストビューに目を引くワードを入れてスクロールを促す」ことを実施してみるといった具合です。
あくまで仮説検証なので、仮説や改善策の正しさにこだわる必要はありません。スピーディーにどんどん改善策を実施し、効果検証をしていくことが大切です。
ステップ③:効果検証をする
ステップ②で決めた改善策の効果を検証するために、ABテストを実施します。改善策を施したAパターンと元のページ(Bパターン)をランダムにユーザーに表示し、どちらのパターンのCVRが高くなるかを検証します。
先ほどの例で、ファーストビューに入れるワードの候補が複数ある場合は、ワード違いで2パターンのページを作成し、ABCテストで検証することも可能です。あまりパターンが多すぎると結果が見づらくなってしまうため、候補が多い場合は複数回に分けて行いましょう。
ABテストは、2週間~1か月を目安に実施します。大きなキャンペーン等、普段と違う特殊な状況になる期間は避けて行いましょう。
改善策を施したパターンの方が優位にCVRの改善が見られた場合は、改善策を採用しましょう。CVRが変わらなかったり下がったりした場合は、元のページに戻して別の改善策の検証を進めます。
ステップ④:スピーディーにPDCAを回す
ステップ①〜③を繰り返すことでLPを最適化していきます。
先ほどの例でいうと、ステップ③でCVRの改善が見られたファーストビューを採用した場合、一定期間経った後に「直帰率」「滞在時間」も改善しているかを確認します。改善が見られない場合は、広告のターゲティングに問題がある等、ファーストビュー以外の要因も考えられるので、新たな仮説検証を行います。
ABテストは簡単に実施できるため、改善策をどんどんテストし、スピーディーにPDCAを回し続けることが大切です。
LPのCVRを改善する8つの方法
続いては、具体的なCVR改善策を8つ紹介します。「課題は見つかったけれど、効果的な改善策がわからない」「色々試したけど結果が出ないので、他の改善策を知りたい」という人は参考にしてみてください。課題に合わせて効果的な改善策を見つけましょう。
- ①広告のターゲティングを見直す
- ②広告クリエイティブとの整合性をとる
- ③ファーストビューに必要な情報を盛り込む
- ④コンテンツの内容と表示順を精査する
- ⑤CTAを最適化する
- ⑥入力フォームを最適化する
- ⑦LPの表示速度を上げる
- ⑧モバイル対応を強化する
①広告のターゲティングを見直す
広告を配信している場合、広告のターゲティングとLPのターゲットが一致しているか確認しましょう。ターゲットがずれていると、費用をかけて広告を出稿しても無駄になってしまいます。
まずはLPのターゲットを明確にしたうえで、ターゲットの接触が見込める広告枠に出稿します。また、リスティング広告のキーワードがずれている場合もあります。ターゲットの検索行動を想像し、キーワードを精査しましょう。
広告は一度出稿したらそのままにするのではなく、短い周期で状況を確認し、コンバージョンにつながりやすいユーザーを誘引できるよう、最適化を図りましょう。
②広告クリエイティブとの整合性をとる
広告から遷移してきたユーザーは、広告のクリエイティブとLPのファーストビューの印象があまりに違うと、「思っていたのと違う……」となり、離脱してしまう可能性が高くなります。キャッチコピーの内容やデザインはある程度統一感を持たせるようにしましょう。
また、広告でキャンペーン情報を訴求しているのに、LPではキャンペーン情報がページ下部にしかないというようなデザインも避けましょう。
③ファーストビューに必要な情報を盛り込む
ユーザーはファーストビューでそのページを読むかどうかを決めます。「知りたい情報がありそうだ」という印象を直感的に与えられるのが、良いファーストビューの条件です。
画像は、商品のベネフィットや世界観がひと目でわかるようなものを選びましょう。キャッチコピーは、「ユーザーのどんなニーズに応えるのか」「どんなベネフィットがあるのか」を端的に表現したものが良く、具体的な数値や権威性のあるワードを入れ込むと効果的です。
ファーストビューの情報量は、多すぎても少なすぎても良くありません。瞬時に読み取れる情報量かつ、情報が完結しているということを意識しましょう。
④コンテンツの表示順を整える
ファーストビュー以下では、優先順位をつけてユーザーがコンバージョンに至るまでに必要なコンテンツを並べていきます。コンテンツが揃っていても、表示順がユーザーのニーズとマッチしていないことがよくあります。
たとえば、ダイエット食品のECサイトでは、ユーザーは「本当に効果あるの?」と思いながらページを読み進めていくと想定されます。にもかかわらず、体験談がページ下部に配置されていたら、体験談にたどり着くまでに離脱してしまうでしょう。
ユーザーの頭の中を想像しながら、コンテンツの表示順を精査しましょう。
⑤CTAを最適化する
CTAとはCall To Actionの略で、ユーザーがコンバージョンに至るために押すボタンのことを指します。CTAを工夫することで、CVRが大きく伸びることもあります。ボタンの文言・デザイン・位置・数を工夫しましょう。
ボタンの文言は、「購入する」「お申込みはこちら」など端的でわかりやすい文言にします。CTAの上に、「先着○○名様限定」「今なら○○プレゼント」などのクリックを促すような一文を入れることも効果的です。
ボタンの色や形は、LPデザインやユーザー層にマッチするように工夫しましょう。ボタンの角が丸角か四角かによってもユーザーに与える印象は異なります。
ボタンの位置や数は、ユーザーの視線やスクロールの動きを想定しながら検討しましょう。ユーザーが購入やお問い合わせなどの行動を取ると想定される箇所に複数設置すると良いですが、多すぎるとページが見づらくなるので注意が必要です。
⑥入力フォームを最適化する
入力フォームはコンバージョンの一歩手前の段階です。ここでユーザーを逃してしまうのは非常にもったいないので、入力フォームに改善すべきポイントがないか必ず確認しましょう。次のポイントを参考にしてみてください。
- 項目数は最低限にする
- 必須項目に「必須」と表示する
- 入力例を入れる
- 住所は郵便番号から自動入力できるようにする
- エラー表示は訂正箇所がひと目で分かるようにする
- 離脱につながる不要なリンクやバナーは入れない
- スクロールが少なくてすむよう縦幅をできるだけ短くする
⑦LPの表示速度を上げる
ページの表示が遅く、読み込む前にページを閉じてしまったという経験は誰でもあると思います。ページの表示速度が遅いとユーザーはストレスを感じ、すぐに離脱してしまいます。
ページの表示速度はGoogleが提供する無料ツールPageSpeed Insightsで簡単に計測できます。計測したいWebサイトのURLを入力すると、モバイル・パソコンそれぞれの表示速度を計測することができます。表示までに3秒以上かかっている場合は、改善に取り組みましょう。競合サイトの表示速度も確認できるので、参考にしてみてください。
表示速度を短縮するには、画像や動画のサイズの最適化、HTMLやCSS、JavaScriptなどの見直しが必要です。取り組めるものから改善してみましょう。
⑧モバイル対応を強化する
LPにアクセスしているデバイスの状況を確認してみましょう。一般消費者向けのLPでは、圧倒的にモバイルからのアクセスが多いはずです。
LPを制作する際は、モバイル画面での使いやすさ、見やすさを確認する必要があります。文字や画像のサイズをスマートフォン用にするだけでなく、スクロール追従型のCTAボタンを設置する等、スマートフォンユーザーの行動を考えながら改善していきましょう。
LPのCVRを改善するための4つのコツ
CVR改善には、スピーディーにPDCAを回すことが重要です。ここでは、業務負担をなるべく減らしながらPDCAを最適化するためのコツについて解説します。
「改善に取り組んでいるけどなかなか成果が出ない」というときも、次のポイントを意識できているか確認してみましょう。
- ①ターゲットを明確にする
- ②商品・サービスの訴求ポイントを明確にする
- ③改善策に優先順位をつける
- ④改善策の実施スケジュールを立てる
①ターゲットを明確にする
CVRの改善には、確度の高いユーザー、つまりコンバージョンに繋がる可能性が高いユーザーに焦点を当てることが大切です。そのためには、ペルソナを設定しましょう。
デモグラ要素だけでなく、どんな生活をしているか、大切にしている価値観は何か、週末の楽しみは何か、等できるだけ細かく、その人の人となりや行動パターンが想像できるくらいまで作り上げます。
設定したペルソナは、担当者や代理店など関係者全員の共通認識にすることが重要です。ペルソナを設定することで、広告のキーワードやターゲティングを考える際にイメージがしやすくなり、精度が上がります。コンテンツを作る際も、ペルソナをイメージすることで、ターゲットに響く訴求につながり、CVR向上が期待できます。
②商品・サービスの訴求ポイントを明確にする
訴求ポイントは、できる限り無駄な要素をそぎ落とし、直感的に価値を感じてもらえるようなシャープな表現にしましょう。
商品・サービスの担当者にとっては、わかりやすく魅力に感じる訴求ポイントでも、初めて見る人にとっては難しくてよくわからないということはよくあります。商品・サービスの特徴や価値をかみ砕いて、何度もブラッシュアップを重ねましょう。
広告やLPのファーストビューで伝えられる情報は限られています。本当に伝えたいポイントに絞って、魅力的なワードで訴求して初めてユーザーに価値が伝わり、コンバージョンにつながります。
③改善策に優先順位をつける
効果検証のステップでABテストを実施する際は、一つずつ実施していきます。一つの改善策に対して複数パターンで検証することはあっても、同時に複数の改善策を実施してはなりません。複数のテストを実施してしまうと、結果が出てもどの施策の効果なのかわからなくなってしまうためです。
そのため、改善策に優先順位をつけ、効果が見込めそうなものから着手していきます。優先順位に悩んだ時は深く考えすぎず、先に準備ができそうなものや実装が簡単なものからどんどん実施していくようにしましょう。
④改善策の実施スケジュールを立てる
PDCAを効率よくスピーディーに回すために、2~3ヶ月単位で改善策の実施スケジュールを立てましょう。
ABテストは結果が出るまでに2週間はかかるので、その間に次に実施するテストの準備を進めておく必要があります。結果が出てから次のテストのことを考えていると、どんどん遅れていってしまいます。
スケジュールを立てる際は、大きなキャンペーン等、結果が見づらくなるような要素とテストがバッティングしないよう注意しながら計画しましょう。
アクトデザインラボが実施したLPのCVR改善事例
当社アクトデザインラボ株式会社では、あらゆる業種や業界の企業様のWebマーケティングを支援しています。当社の支援によってLPのCVRが改善した事例を3つ紹介するので、参考にしてみてください。
ケース1:物流・ロジスティクス業界A社様
課題 | Web広告経由のCVRの低下 |
改善策 | ①広告媒体とターゲティングの見直し ②訴求ポイントの見直し |
成果 | CVRが100%改善し、2倍のCV数を獲得 |
物流・ロジスティクス業界のA社様では、Web広告経由のCVRが低下しており、費用対効果が悪いことが課題でした。
複数のWeb広告媒体に出稿していたため、まずは媒体を整理することから始めました。媒体ごとのCVRを把握し、CVRの高い媒体に予算を集中させ、
次に、その媒体でのターゲティングも見直し、CVRの高いターゲティング条件での出稿を強化しました。また、ターゲットごとにニーズは微妙に違うという仮説のもと、訴求違いでABテストを繰り返し、ターゲットに合わせた最適な訴求ポイントに変えています。
その結果、全体のCVRが100%改善し、同じ予算内で2倍のCV数を獲得できるようになりました。
ケース2:商社業界B社様
課題 | 電話経由での問合せの獲得に苦戦 |
改善策 | ①フリーダイヤルの取得 ②LPのコンテンツの拡充 |
成果 | 電話経由でのCVRが200%改善し、2.5倍のCV数を獲得 |
商社業界のB社様は、電話利用が多い業界にもかかわらず、電話経由での問合せの獲得に苦戦していることが課題でした。特に、一都三県以外からの問合せがほとんどない状態が続いていました。
B社様は問合せ先の電話番号として03番号を使用しており、全国対応しているにもかかわらず一都三県以外のユーザーにとっては問合せがしづらい状態になっていました。そこで、フリーダイヤル(0120番号)を取得し、無料電話ボタンを設置しました。あわせて、対応可能エリアや問合せ事例を紹介したコンテンツを追加することで、問合せのハードルを下げることに取り組みました。
結果として、電話問合せCVRが200%改善し、同じ予算内で2.5倍の問合せ数を獲得できるようになりました。
ケース3:ニュースアプリ業界C社様
課題 | 継続利用ユーザーの獲得に苦戦 |
改善策 | ①広告媒体×ターゲティング×クリエイティブの見直し ②コンバージョンポイントの見直し |
成果 | 継続利用ユーザー獲得率300%改善し、獲得単価が1/4に |
ニュースアプリ業界のC社様は、アプリ広告を実施しており、アプリのインストール単価は低いものの、継続利用ユーザーの獲得に苦戦していることが課題でした。
アプリ内で扱うニュースのジャンルが多岐に渡っていたため、広告媒体の整理と媒体に合わせたターゲティング、クリエイティブの作成が重要だと考えました。改善策として、広告媒体×ターゲティング×クリエイティブで500パターンほどのセグメントを用意し、優先順位をつけながら効果検証を続けました。
また、コンバージョンポイントとして、アプリインストールだけでなく、7日後にアプリを起動したかどうかという継続利用を示すポイントを重視するよう設定しました。
結果として、継続利用ユーザーの獲得率が300%改善したことで、継続利用ユーザーの獲得単価が過去実績の1/4の水準まで抑制でき、大幅な成果改善につながりました。
LPのCVR改善に役立つツール5選
最後に、LPの現状分析や、改善策の効果検証に役立つツールを5つ紹介します。ツールを使いこなすことで、仮説を立てやすくなったり業務効率が上がったりするので、積極的に活用してください。
①アクセス解析ツール
アクセス解析ツールは、Googleが提供している無料ツールGoogle Analytics(GA)を活用しましょう。GAを使うことで、サイトを訪れたユーザーの属性や流入経路だけでなく、サイト内での行動データやコンバージョンの詳細も確認できます。日次、週次など見たい期間を自由に設定できるので、詳細な分析も可能です。
GAは、Googleアカウントを作成して、解析したいWebサイトを登録し、トラッキングコードをWebサイトに設定すれば誰でも使えます。LPを新たに作成した際は、必ずデータを取れる準備をしておきましょう。
②ヒートマップツール
ヒートマップツールは、LP上でのユーザーの行動を、サーモグラフィのように色と濃淡で可視化してくれるツールです。ヒートマップツールを使うことで、ユーザーのクリック箇所やスクロール状況、滞在時間などを把握できます。
ユーザーの離脱ポイントを探る際に役立つので、セッションは取れているけれど滞在時間が伸びない、CTAのクリックにつながらないという際に活用してみましょう。
PtengineやMicrosoft Clarityが使いやすくおすすめです。
③ABテストツール
改善策の効果検証にABテストツールは必須です。ABテストツールを使うことで、Aパターン・Bパターンのページを表示するユーザーをランダムに振り分け、成果を比較できます。ABテストは頻繁に実施するので、ABテストツールを使うことで実装と管理を簡単に実施することが可能になります。
OptimizelyやAB Tastyが代表的ですが、料金や管理画面の使いやすさなどを比較して好みに合わせて選んでみましょう。
④EFOツール
EFOとは、「エントリーフォーム最適化」のことで、EFOツールの主な機能はフォームの入力支援です。また、ツールによっては、離脱ポイントやCVRの状況を分析できます。
ツールを導入することで、ABテストではわからない詳細な改善ポイントを把握できるようになるので、効率良く改善策を実施できます。EFO CUBEやGyro-n EFOがおすすめです。
⑤Web接客ツール
Web接客ツールには「ポップアップ型」と「チャット型」があり、いずれも離脱防止やCVR向上に効果を発揮します。
ポップアップ型は、シナリオに基づいて適切なタイミングで適切なユーザーに対して広告やクーポンを出すことができます。チャット型は、LP上に表示されたチャットページでリアルタイムにユーザーの質問に答えることができます。
Web接客ツールを活用することで、離脱防止やCVR向上だけでなく、ユーザーの満足度を高めることも期待できます。Web接客ツール全般に対応しているものではSprocket、チャット型に特化したものではChatPlusがおすすめです。
まとめ
LPのCVRは、課題を一つずつ確実に潰していくことで改善していきます。ただし、慎重に進めすぎると、いくら時間があっても足りなくなってしまいます。原因の探索と仮説検証をできるだけ速く繰り返し、スピーディーにPDCAを回し続けることが大切です。
今回紹介した手順と改善策を参考に、成果の出るLPを完成させましょう。
しかし、LPのCVRを改善するにはPDCAサイクルを回しながら、長期的な視点で対応していく必要があり、社内のWeb担当者のみで進めるのには大きな労力が必要です。そのため、本腰を入れてLPのCVR改善を図ることを検討している場合は、Webマーケティングの専門家に相談してください。
当社アクトデザインラボ株式会社では、お客様とコミュニケーションを取りながら、LPの課題を浮き彫りにし、CVR改善の企画提案から運用までワンストップで支援させていただいています。「LPのCVR改善に取り組んだけれど結果が伴わない」「どのようにLPを改善したら良いのかわからない」といった方は、ぜひ一度当社にお気軽にお問い合わせください。